無機リンはカルシウムとともに骨の重要な構成成分で、生体内の陰イオンとして、
DNAやRNAなどの核酸、細胞膜を構成しているリン脂質、
エネルギー代謝を担っているATPなどの成分として重要な働きをしている。
体内のリンの約80%はカルシウム塩として骨に存在し、約10%は蛋白質や脂質や糖質と結合して、
約10%はエネルギー源(ATPなど)として広く体内に分布している。
無機リンの排泄量の約60%は腎から尿として、残りは腸から便として排泄される。
尿からは1日に約0.5 g が排泄される。
腎障害患者は尿中排泄が困難となるため高リン血症となる。
一方、カルシウムはビタミンD欠乏により吸収されにくくなり低カルシウム血症となる。
高リン血症と低カルシウム血症により副甲状腺が刺激されPTHが分泌される。
PTHは持続的には骨吸収を促しリンとカルシウムを血液中に溶かしだす。
PTHは短期的には骨形成を促す作用もあるとのこと。
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